調整内容レポート その9(Dboys KAC PDW:後編)

Gunsmithバトン基本調整内容レポート、Dboys KAC PDWの後編をお届けいたします。(前編はこちら中編はこちら


調整内容レポート その9(Dboys KAC PDW:後編)

ギヤ類の調整、組付けが終わったところで、ピストンとタペットプレートがはまるレールの部分に、細筆を使ってシリコングリスを塗布します。




調整内容レポート その9(Dboys KAC PDW:後編)

セクターギヤの表面もタペットプレートと接触する部分なので、念のためシリコングリスを塗布しておきました。




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こちらがDboys製PDWのタペットプレートです。基本的にはスタンダード電動M4と同形状なので、万いちの破損の際にも安心ですね。




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タペットプレート前面にはご覧のように成型時の段差があるので、この後サンダーで削って表面を均しました。




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また、タペットプレートの縁に成型時のバリが目立ったため、リューターで丁寧に削っています。




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シリンダーは真鍮製の加速シリンダーが搭載されていました。エアー抜きの穴が若干大きめに作られていますね。




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給弾ノズルは透明樹脂製で、先端の穴が独特な形状に作られています。タペットプレートに取り付ける溝の部分に茶色いグリスが付着していますが、この後きれいに拭き取りました。




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ピストンは樹脂製の14枚歯のものが使われていました。後端の1枚が最初から無いタイプなので、加工の必要が無いのはうれしいところですね。やはり茶色いグリスが目立ちますが、もちろんこの後洗浄します。




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ピストンヘッドは青い樹脂製で、吸排気穴が9個開いたものが取り付けられています。気密や形状に問題は無いため、洗浄してこのまま使うことにしました。




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こちらが油分を洗い落としたピストンです。ノーマルチューンであれば、このままで充分使えるクオリティです。




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洗浄したシリンダーまわりを、先のメカボックスに組み付けました。もちろん、給弾ノズルを取り付けた状態での気密は確認済みです。




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スプリングをいつものようにBATON airsoft 電動ガン用スプリングに交換し、メカボックスを閉じました。ひとまずメカボックスの調整は完了ですが、チャンバーまわりの調整後の初速チェックで問題があった場合は、再度開けることになります。




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メカボックスの調整が完了したところで、バレルとチャンバーの調整に着手します。画像は、Dboys PDWのアッパーレシーバーから取り出しただけの状態を写したものです。




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チャンバーは前述の給弾ノズル同様、透明樹脂で成型されたものが使われています。ホップアップまわりの構造が透けて見えるのは面白いですね。




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もともと入っているホップアップパッキンは固めに作られており、日本の法定初速下では安定した弾道が得難いので、弊社オリジナル製品のBATON airsoft ソフト面ホップアップパッキンセットに交換します。




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画像はインナーバレル末端のいわゆるホップ窓ですが、ご覧のように甚だいい加減な仕上がりになっていたため、ここから手作業で丁寧に成形しました。



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ソフト面ホップアップパッキンセットに付属の押しゴムそのままでは、上述したホップ窓に入り込まないので、画像のようにカッターで一部を切り離しています。




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上記の作業で、押しゴムがホップ窓には入るようになったのですが、ホップパッキンを押し込むための突き出し量が足りなかったため、加工に失敗したソフト面ホップパッキンを切り開いたものに接着し、押しゴムの厚みを増してやりました。




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こちらは、ホップアップチャンバー下部からはめ込んでバレルを固定するためのパーツなのですが、中央部分にうっすらとヒビが入っているのがご覧いただけるでしょうか。このおかげでインナーバレルがしっかり固定出来ず、ぐるぐる回ってしまうので・・・




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他社製の同パーツを余剰パーツボックスから探して、上述の透明のものと差し替えています。これにより、インナーバレルがしっかり固定出来るようになりました。




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ここまでの作業により、チャンバーとインナーバレルの調整は完了。これですべての調整&チューンが終わりましたので、当記事前編と逆の手順で銃本体を組み立て、初速と弾道のチェックを行います。




調整内容レポート その9(Dboys KAC PDW:後編)

まずは0.2gのBB弾を使っての初速チェックをしたところ、画像に写っている通り、92m/s(0.85J)前後と、弊社規定内の安定した初速が出ていました。




調整内容レポート その9(Dboys KAC PDW:後編)

初速に問題無いことがわかったところで、モーターにスイッチ保護のためのSBD(ショットキーバリアダイオード)を取り付けました。この状態でいつものように、トリガートーク様の40mレンジにて弾道をチェックします。今回もその様子を動画に撮りましたので、是非ご覧くださいませ。

  

今回の動画もちょっと弾道が見辛くて申し訳ないのですが、フルオート射撃時に30m先のフライパンに連続ヒットしている音がはっきり聞き取れるかと思います。あまりの集弾性の高さに、担当チューナー思わず「いいねェ!」と感激しておりますが、調整がバッチリ決まった時の嬉しさは、お客様の銃であれば尚更のものなんですよね。

先にも書きました通り、現在Dboys KAC PDWは品切れとなっているのですが、持ち込み調整のノーマルチューンが、積み重ねたノウハウによる丁寧な施工によって、これだけの初速と命中精度を引き出せるという一例として、今回の記事をご覧いただければ幸いでございます。

弊社で取り扱いの無い海外メーカーの電動ガンを、未調整状態で購入された方や、長年愛用して来た電動ガンの調子が今ひとつ良くないといった方は、弊社の持ち込み調整&チューンを、是非ご検討くださいませ。


【調整済み・保証付】Dboys KAC PDW
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【持ち込み】調整&チューン
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※チューニングは、機種・メーカーにより、工賃の加算や施工不可の場合があります。こちらの『チューニングメニュー補足リスト』をご参照いただき、ご了承いただければ幸いです。






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