【 BATON airsoft CO2GBB 】高温下での CO2 ガスガンの動作について
当記事執筆時点の 8 月 3 日昼過ぎ頃の東所沢界隈は、若干日差しが弱まっているものの、ちょっと外に出ただけで頭がクラクラするような暑さに見舞われております。
経験者だからこそ何度も書きますが、生涯残る後遺症に見舞われる危険がありますので、熱中症には皆様、くれぐれも気をつけてくださいね。
さて今回はこの時期ならではの実験コーナーということで、弊社製品からタイプの異なる 2 種類の CO2 マガジン、1911 CO2 マガジン Type-NL と、GLOCK G17 CO2マガジン を例にとった異常な高温下での動作テストを行ってみたいと思います。
まずは PUFF DINO CO2 12g カートリッジ をセットした後に、冷房の効いた事務所で 2 時間ほど保管した 1911 CO2 マガジン Type-NL (以下、NLマガジン)の表面温度を計ったところ、画像の通り 26.8 ℃ でした。
当然ながら、この時点でガス漏れ等は一切起きていないことを確認しております。
同様に GLOCK G17 CO2マガジン (以下、G17マガジン)の表面温度を計ると、28.0 ℃ でした。1.2 ℃ ほど温度差がありますが、まあ誤差の範疇ですね。
で、これらのマガジンを弊社駐車場入口のブロック塀の、道路側から見て陰に当たる部分に設置します。ここはこの時期、16 時頃までずっと陽が当たり続けるという、虫も通らぬ危険な場所です。
テスト開始時刻は、ご覧の通りお昼過ぎの 12:20 。既にうんざりするほど強烈な日差しが容赦なく降り注いでいます。
テスト開始から 32 分経過した 12:52 にマガジンを一旦回収し、表面温度の計測と、CO2GBB 本体に挿入しての動作テストを行ってみます。
弊社倉庫内に 2 本のマガジンを回収して表面温度を計ったところ、ご覧のとおり NL マガジンは 46.4 ℃、G17 マガジンは 46.0 ℃ となっていました。
テスト開始前の計測時から 30 分あまりで、およそ 20 ℃ の温度上昇があったわけですね。
これらのマガジンを、事務所入口近くのショーウインドに飾っている BM-45 NL CO2GBB (以下、BM-45) と、GLOCK G17 Gen5 MOS CO2GBB (以下、G17)に挿入して動作テストを行いました。その様子を動画に撮りましたので、ぜひご覧くださいませ。
動画のとおり、NL マガジンの方はマガジン(CO2 12g カートリッジ)が極度に温められたためガス圧が異常に高まって、ハンマースプリングの力ではガスが放出されるところまでバルブが叩けない状態に陥りました。
おそらくこれは当ブログ読者の皆様も想像がついたことと思いますが、G17 マガジンの方でガスが抜けきった状態になっていたのはちょっと予想外でしたね。
では何故このような状態になったのかを検証してみましょう。
まずは空になっていた CO2 12g カートリッジをマガジン内から取り出します。何の問題もなくスルリと取り出すことが出来ました。
取り出した CO2 12g カートリッジを観察すると、画像のとおり特に変わった様子はありません。CO2GBBユーザーの皆様ならおわかりになるかと思いますが、いたって普通の空カートリッジですよね。
そこで、カートリッジホルダーガスケットの状態を確認すべく、G17 マガジンの中から G17-CM-04 CO2カートリッジホルダー を取り出したところ、CO2 ガスが抜けていた原因が判明しました。
CO2カートリッジホルダーとマガジン内部の気密を保つための O リングが、ご覧のとおり千切れてしまっていたのです。
千切れた部分を良く見ると O リングがよじれており、むしり取られたような破片が転がり出て来ました。状況から見て、CO2 ガスの圧力が異常に高まったことでこの部分が耐えられなくなり、O リングが千切れ飛んで CO2 ガスが放出されてしまったと考えて間違いないでしょう。
この事実から、何等かの理由でマガジンが高温になったとしても、マガジン本体や CO2 カートリッジが破裂するようなことはなく、O リングが千切れて高圧になったガスが放出される ことがわかりました。 言うなれば、O リングが安全弁の役割を果たしたわけですね。
しかしながら、もしこの際にマガジンを手に持っていたとしたら、突然噴出する CO2 ガスで何等かの怪我をする可能性も考えられますので、マガジンの温度管理には充分に注意したいところです。
ちなみに、その後の NL マガジンがどうなったかについても検証しております。G17 マガジンの分解等を行っている間、弊社倉庫内に放置しておいた NL マガジンの表面温度は、36.8 ℃ まで下がっていました。恐ろしいことに、この時期の弊社倉庫内は日常的に 37 ~ 40 ℃ の暑さが続くため、マガジンがこれ以上冷えることはありません(汗)
ではこの温度なら動くのかを、参考までに動画に撮ってみました。
ご覧のとおり、この温度ではまだバルブが叩けない(CO2 ガスが放出されない)ことがわかりました。少し冷えたとはいえ、ガスガン用マガジンとして、36.8 ℃ はかなりの高温ですからね。
倉庫内ではらちが明かないので、冷房の効いたリポバッテリー保管庫に持ち込んで 1 時間ほど放置したところ、ご覧のように 24.9 ℃ まで表面温度が下がりました。さて、今度は動作するでしょうか。
一旦バルブが叩けないほどの高温になっても、ここまで冷えれば問題なく動作することがわかりました。NL マガジンの方は何故 CO2カートリッジホルダーの O リングが千切れなかったのかについては不明ですが、たまたま大丈夫だっただけという可能性もありますので、G17 マガジン同様、しっかり温度管理を行っていただきたいところですね。
以上、1911 CO2 マガジン Type-NL と、GLOCK G17 CO2マガジン を例にとった高温下での動作テストの結果でした。
30 分程度屋外に放置しただけで、これだけのトラブルが起きることを考えると、サバゲーの休憩時間にちょっとぐらいは・・・などと油断することがいかに危険かがおわかりいただけたと思います。
ちなみに、今回のテストで千切れてしまったG17 マガジンの O リングは、単体での販売を行っていないため、G17-CM-04 CO2カートリッジホルダー 1,100円(税込) をお買い求めいただいた上で交換することになってしまいます。
お財布へのダメージを避ける上でも、この夏の CO2 マガジンの温度管理には、くれぐれもご注意くださいますようお願いいたします。
経験者だからこそ何度も書きますが、生涯残る後遺症に見舞われる危険がありますので、熱中症には皆様、くれぐれも気をつけてくださいね。
さて今回はこの時期ならではの実験コーナーということで、弊社製品からタイプの異なる 2 種類の CO2 マガジン、1911 CO2 マガジン Type-NL と、GLOCK G17 CO2マガジン を例にとった異常な高温下での動作テストを行ってみたいと思います。
まずは PUFF DINO CO2 12g カートリッジ をセットした後に、冷房の効いた事務所で 2 時間ほど保管した 1911 CO2 マガジン Type-NL (以下、NLマガジン)の表面温度を計ったところ、画像の通り 26.8 ℃ でした。
当然ながら、この時点でガス漏れ等は一切起きていないことを確認しております。
同様に GLOCK G17 CO2マガジン (以下、G17マガジン)の表面温度を計ると、28.0 ℃ でした。1.2 ℃ ほど温度差がありますが、まあ誤差の範疇ですね。
で、これらのマガジンを弊社駐車場入口のブロック塀の、道路側から見て陰に当たる部分に設置します。ここはこの時期、16 時頃までずっと陽が当たり続けるという、虫も通らぬ危険な場所です。
テスト開始時刻は、ご覧の通りお昼過ぎの 12:20 。既にうんざりするほど強烈な日差しが容赦なく降り注いでいます。
テスト開始から 32 分経過した 12:52 にマガジンを一旦回収し、表面温度の計測と、CO2GBB 本体に挿入しての動作テストを行ってみます。
弊社倉庫内に 2 本のマガジンを回収して表面温度を計ったところ、ご覧のとおり NL マガジンは 46.4 ℃、G17 マガジンは 46.0 ℃ となっていました。
テスト開始前の計測時から 30 分あまりで、およそ 20 ℃ の温度上昇があったわけですね。
これらのマガジンを、事務所入口近くのショーウインドに飾っている BM-45 NL CO2GBB (以下、BM-45) と、GLOCK G17 Gen5 MOS CO2GBB (以下、G17)に挿入して動作テストを行いました。その様子を動画に撮りましたので、ぜひご覧くださいませ。
動画のとおり、NL マガジンの方はマガジン(CO2 12g カートリッジ)が極度に温められたためガス圧が異常に高まって、ハンマースプリングの力ではガスが放出されるところまでバルブが叩けない状態に陥りました。
おそらくこれは当ブログ読者の皆様も想像がついたことと思いますが、G17 マガジンの方でガスが抜けきった状態になっていたのはちょっと予想外でしたね。
では何故このような状態になったのかを検証してみましょう。
まずは空になっていた CO2 12g カートリッジをマガジン内から取り出します。何の問題もなくスルリと取り出すことが出来ました。
取り出した CO2 12g カートリッジを観察すると、画像のとおり特に変わった様子はありません。CO2GBBユーザーの皆様ならおわかりになるかと思いますが、いたって普通の空カートリッジですよね。
そこで、カートリッジホルダーガスケットの状態を確認すべく、G17 マガジンの中から G17-CM-04 CO2カートリッジホルダー を取り出したところ、CO2 ガスが抜けていた原因が判明しました。
CO2カートリッジホルダーとマガジン内部の気密を保つための O リングが、ご覧のとおり千切れてしまっていたのです。
千切れた部分を良く見ると O リングがよじれており、むしり取られたような破片が転がり出て来ました。状況から見て、CO2 ガスの圧力が異常に高まったことでこの部分が耐えられなくなり、O リングが千切れ飛んで CO2 ガスが放出されてしまったと考えて間違いないでしょう。
この事実から、何等かの理由でマガジンが高温になったとしても、マガジン本体や CO2 カートリッジが破裂するようなことはなく、O リングが千切れて高圧になったガスが放出される ことがわかりました。 言うなれば、O リングが安全弁の役割を果たしたわけですね。
しかしながら、もしこの際にマガジンを手に持っていたとしたら、突然噴出する CO2 ガスで何等かの怪我をする可能性も考えられますので、マガジンの温度管理には充分に注意したいところです。
ちなみに、その後の NL マガジンがどうなったかについても検証しております。G17 マガジンの分解等を行っている間、弊社倉庫内に放置しておいた NL マガジンの表面温度は、36.8 ℃ まで下がっていました。恐ろしいことに、この時期の弊社倉庫内は日常的に 37 ~ 40 ℃ の暑さが続くため、マガジンがこれ以上冷えることはありません(汗)
ではこの温度なら動くのかを、参考までに動画に撮ってみました。
ご覧のとおり、この温度ではまだバルブが叩けない(CO2 ガスが放出されない)ことがわかりました。少し冷えたとはいえ、ガスガン用マガジンとして、36.8 ℃ はかなりの高温ですからね。
倉庫内ではらちが明かないので、冷房の効いたリポバッテリー保管庫に持ち込んで 1 時間ほど放置したところ、ご覧のように 24.9 ℃ まで表面温度が下がりました。さて、今度は動作するでしょうか。
一旦バルブが叩けないほどの高温になっても、ここまで冷えれば問題なく動作することがわかりました。NL マガジンの方は何故 CO2カートリッジホルダーの O リングが千切れなかったのかについては不明ですが、たまたま大丈夫だっただけという可能性もありますので、G17 マガジン同様、しっかり温度管理を行っていただきたいところですね。
以上、1911 CO2 マガジン Type-NL と、GLOCK G17 CO2マガジン を例にとった高温下での動作テストの結果でした。
30 分程度屋外に放置しただけで、これだけのトラブルが起きることを考えると、サバゲーの休憩時間にちょっとぐらいは・・・などと油断することがいかに危険かがおわかりいただけたと思います。
ちなみに、今回のテストで千切れてしまったG17 マガジンの O リングは、単体での販売を行っていないため、G17-CM-04 CO2カートリッジホルダー 1,100円(税込) をお買い求めいただいた上で交換することになってしまいます。
お財布へのダメージを避ける上でも、この夏の CO2 マガジンの温度管理には、くれぐれもご注意くださいますようお願いいたします。